身長を伸ばしたいと思っているあなた。大人になってからでも遅くはないかも?
身長は主に成長ホルモンの分泌によって左右されます。成長ホルモンは睡眠中に多く分泌されるために睡眠は重要です。特に「規則正しく、快適な十分の睡眠」は身長を伸ばすことのみに限らず、成長にとっても大切なことです。また、成長期の動物性タンパク質の摂取は身長を伸ばすことに良い影響を与えるという説もあります。これは戦後の食肉の消費量の増加と身長の伸びの相関から出てきた説であり、欧米人などを見ても納得の言えるものかもしれません。
第二次性徴期の身長の伸びについてはあまり個人差はないといわれています。そのため身長の伸びが著しい第一次性徴期でどれだけ身長を伸ばすことが出来るかが重要で、これが大人になってからの身長を左右するとも言われています。また、夫婦喧嘩の多い家庭は子どもが身の危険を感じることにより早熟化を招き、また、睡眠不足も第一次性徴期を短くし低身長を招きます。睡眠不足ではメラトニンが不足すると言われています。身長は成長期に成長ホルモンが分泌され、なおかつ骨に成長余力があり、骨が成長ホルモンに正しく作用した場合に身長が伸びるといわれています。しかし、それを邪魔する生活要因がたくさんあります。不規則な食生活や生活習慣、コンビニ食やファストフード等のバランスの悪い食事は極力避けましょう。また、睡眠不足や睡眠時間の不規則性は身長が伸びるのを阻害してしまいます。まずは良く眠り、栄養バランスを考えた食事をすることを心がけましょう。
また、中には病的な要因で低身長の場合もあります。この場合、早期に適切な処置を行うことが身長を伸ばすことには不可欠です。
身長が伸びやすい時期というのもあります。男性は15歳〜18歳、女性は13歳〜16歳といわれており、身長を伸ばすにはとても重要な時期だといわれています。骨端軟骨(骨の両端にみられる軟骨の層)、これが閉じてしまうと身長を伸ばすというのは難しいというのが医学的な見地のようです。骨が伸びる(=身長が伸びる)のは、この骨端軟骨の成長線から排出される成長ホルモンや性ホルモンの作用により、骨を太くし先が伸びて骨(身長)を伸ばすということです。身長を伸ばす要因は様々です。遺伝の影響は一般的に25%程度と言われています。遺伝以外の自然環境、栄養、生活環境、睡眠、運動、愛情、病気周囲の環境などの色々な条件が身長に影響を与えます。身長を伸ばすにあたって大切なホルモンに成長ホルモン、甲状腺ホルモン、性ホルモンなどがあります。成長ホルモンと甲状腺ホルモンは身長を伸ばす効果があります。しかし、性ホルモンは身長の伸びを阻害することがあるといわれています。成長ホルモンが十分に分泌されていても、栄養に問題があると身長は伸びにくくなるといわれています。例えば栄養バランスの良くないレトルト食品や冷凍食品、ファストフードやインスタント食品など手軽に摂れる食事は成長期の子どもたちにとって望ましいものではありません。また、運動によるある程度の刺激もないと、強い骨が出来にくくなるといわれています。前述のとおり、身長を伸ばすためには睡眠、栄養、運動をバランスよく行うことが重要です。
残念ながら25歳を超えると身長を伸ばすことは中々難しいようです。20歳〜25歳にかけて成長ホルモン量は急に少なくなります。ただし成長期後も少しずつ身長は伸びているといわれています。しかし100年で1cm程度のものと推測され、脊椎が磨り減っていくことから正確な身長の計測は難しいといわれています。
もし25歳前でしたら、まだ身長を伸ばす可能性はあります。やはり睡眠、栄養、運動の3点に気をつけましょう。特に睡眠は成長ホルモンの分泌される23時〜2時には熟睡しているよう心がけてください。これによって成長ホルモンの分泌量に6倍の差が出てくるともいわれていますから、身長が伸びる可能性も大きいでしょう。栄養はバランスよく取ることが肝心です。また、日光浴も骨の形成には欠かせません。日当たりの良い公園などで散歩をすれば骨に刺激を与え、骨の成長を促します。骨が伸びる=身長が伸びるですから、ここも重要ですね。運動ですが、瞬発力を使うスポーツは筋肉が硬くなってしまうのでお勧めできません。いくら身長を伸ばそうと努力して成長ホルモンを出して、骨が縦に伸びようとしても、筋肉の収縮力が強いと縦に伸びる事が出来ず、骨が太くなるだけになってしまいます。身長を伸ばすのに適した運動はストレッチです。身体に柔軟性を持たせると、骨が縦に伸び、身長の伸びへと繋がるのです。あとは普段の姿勢に気をつけるとよりよいでしょう。猫背やだらしない姿勢だと本来の身長より低く見えてしまいますし、そこに気をつけるだけでも立派なストレッチになります。正しい姿勢を身に付け身長を伸ばすと同時に身長を高く見せることが出来るのです。